2016年10月16日

読了『盾の勇者の成り上がり』アネコユサギ

 冒頭部分は確かに、抜群の面白さだった。TUEEのはずが攻撃力を持たない、という制限。そして復讐というモチベーション。そこがドラマになっていた。
 ところが復讐劇として、もっと展開できたはずだったのに。サッサと復讐劇はクリアしてしまう。
 更には攻撃力を持たないはずが、その攻撃力まで得てしまう。つまりは初心を忘れてしまい、フツーのファンタジーものになってしまった。

 で、俺設定の紹介や、町作りを延々とやっていたり。中盤になるとドラマ性まで失われた印象がある。
 違うのよー。そんな、ありふれたアイデアの設定なんて、読む側としてはどうでも良いんだ。人を、ドラマを、見せてほしい。
 だから町作りシークエンスに関しても。奴隷として偶然にも出会ったキャラクターが、そうそうにレギュラーになっていたり。出会いからが早々過ぎて、感情移入しづらかった。

 ただしラストの大きなスケールは実に良かった。復讐というモチーフも戻ってきたし。転生ものとしてのメタとして、チャレンジ心がある。
 ここらは差異から生まれたオリジナリティとでもいうべきか。

http://ncode.syosetu.com/n3009bk/
posted by はまさん at 22:23| Comment(0) | 感想的(小説)

2016年10月15日

読了『文房具図鑑』山本健太郎

 「量は質に転化する」と言うけれど、その瞬間を目にした思いだ。
 単なる、夏休みの自由研究、のはずだったのだろう。だが数量、ページ数がハンパない。また実物大の絵をいちいち描いたり。実際にその文房具を使ってみないと出ない感想があったりと。細部へのこだわりもハンパない。

 そして、この情熱の塊を伝えようと、大人も良い仕事をしている。ともかく印刷が良い。セロテープで貼り付けられた消しゴムのカスの質感まで、本物のようだ。
 そして各企業に意見を求めて回る手間。ここには子供に負けるまいと、情熱をかける大人の姿がある。

 大人顔負けの子供の仕事に、大人げない大人たちの仕事。「良い仕事とは?」という問いへの答えが、この本にあるようだ。
 毎日の仕事に疲れた社会人にこそ感じ入るものがあるかもしれない。

posted by はまさん at 00:29| Comment(0) | 感想的(一般書)

2016年10月14日

読了『「快眠の技術」であなたをリセットする』

 お偉いサンのお話があると、どうyしても居眠りをして直らないボクなので。どうすれば改善できるか、知るために読んだ。

 そして、こんな環境で人は眠くなるよ、という知識を改めて得て。……そうか、仕方なかったのだと、うなだれるボク。
 ボクは悪くない。昼過ぎなんかに会議をやる会社の時間設定の方が悪い(逆ギレ)


posted by はまさん at 23:48| Comment(0) | 感想的(心理学)

2016年10月12日

読了『蒋介石の密使・辻政信』渡辺望


 大戦期には、とかく怪人魔人と呼ぶべき人々が、特に政治の場で跳梁跋扈しているが。皆さんもこの、辻という人物を知っていて欲しい。最低でもwikiの目次だけでも読んでみよう。唖然とするはずだから。
 大戦期日本の、まさに怪人だ。

 読むうちに「やる気はあるが無能な味方は、敵よりも恐ろしい」とはこのことかと身震いしそうになる。
 きっと本人、ヒロイズムの人だったんじゃなかろうか。でもヒーローにはなれなかった。で仕方ないから、他人に理想を押しつけるしかない。
 そんな人「あるある」だよね。けど理想主義が無制限に拡大してしまったら、どうなるか。
 まさか「口だけ」で軍をも振り回してしまうとは。

 しかし彼の残した最大の遺恨は、戦後何十年と経った今なお、その弊害が残っていることだ。
 もしも「戦後の亡霊」なんてものが実在するとしたら。それは辻の姿をしているに違いない。

 日本をディスるデマを流しつつ。そのくせ中国をリスペクトしたりする。全ては自らの保身と見栄のため。
 この辻は政治家の「典型(ロールモデル)」として、今の日本にも信望者がまだまだ残っているはずだ。

 彼の残した「偉業」こそ、今こそ歴史の教科書に載せるべきだろう。
 大いなる反面教師として。

posted by はまさん at 00:22| Comment(0) | 感想的(歴史)

2016年10月11日

読了『大好きなことをして人生を自由に生きる!』本田健

 啓発本としては、精神論からオカルト寄りといったところ。これつまり、キリスト教的倫理観を現代化しているわけだ。
 つまり「善行を積めば天国へ行ける」を「人生が成功する」に置き換えているというか。

 ただ、ひとつ、本書の特徴があるとすれば。かなりの分量を、幸運のマネジメントに当てているということだ。
 もちろん「幸運」なんて、それこそオカルトの領域。役に立たないと思われるだろう。

 ただボクも最近になって実感してきたことだが。人生も「一生」というマクロのレベルになると、案外に因果応報になってくる。
 特に晩年。若い頃には勝手放題、他人に迷惑かけてきた人が。老いて動けなくなってから、誰からも見捨てられて、ロクな死に方をしない。というケースを何件も見てしまってね……。
 ああ、これは因果応報だな、と。

 この本からスピリチアルな部分を除外したとしても。幸運のマネジメントとは、つまり人間関係のテクニックだと捉えれば、割と納得できるところはある。
 だって幸運とは、人と人との出会いの中から生じる、というのは確かなのだから。

posted by はまさん at 23:35| Comment(0) | 感想的(一般書)