2016年10月21日

読了『赤めだか』立川談春

 読んでいて、文章の持つリズムとテンポとメロディが、ともかく心地よい。
 作中で語られる修業シーンに、師匠のテンポとリズムで覚えろ、と諭される場面があるだ。これはつまり、体感で得られたものなのだろう。

 まるで読む新作落語。黙読をしていても喋りが再現されるよう。全く新しい読書体験だった。
 構成も最上で、オチが小気味よい。スルスル読めて、プッと笑える。読書家なら必読だ。

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2013年10月25日

読了『アインシュタイン150の言葉』

 言葉の端々から、アインシュタインの人となりが浮かんできた気がする。
 恐らくは、信仰熱心な、仕事に打ち込む、普通の人だったのだろう。ただ、仕事に打ち込む余り、とんでもない発見をしてしまったというだけで。
 だから有名になった自分に自分で、とまどっている。ホント、フツーの人だ。改めて天才とはどういうことなのか、考えさせられた。

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2013年10月10日

読了『スター・ワーズ 星新一の名言160選』江坂遊

 星新一さんの発言集。何か創作のヒントがないかと読むことにした。
 で、読んだ感想。普段からの言葉より、短編の方がユニークだというのは皮肉だなあ。

 けど星新一さんの文学観・人生観が分かったのは参考になった。

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2013年06月17日

読了『のたれ死にでもよいではないか』志村有弘

 いつの時代も、誰しもが、憧れのスター作家になれるわけではない。本書は不遇のまま一生を終えた、だが間違いなく優れた作家の姿を紹介している。

 かつてはベストセラーもあったが、晩年は書けなくなった大泉黒石。
「志望なんぞあるものかね」 大泉黒石


 芥川龍之介の友人で、文壇の世話役として中心的人物だったというのに。晩年は金策に困り自殺した永見徳太郎。

 本書で紹介されている中では間違いなく最も有名なのだが。それでも寂しすぎる人生の種田山頭火。
「ころり往生はわが願い」 種田山頭火


 文才はあった。あったが、人を不愉快にさせるような、ドぎつい作風しか書けず、貧乏から脱せなかった藤澤清造。
「のたれ死にでもよいではないか」 藤澤清造


 全く話題にもならなかった人生の最後に、大きな騒動を起こした松原敏夫。
「一度くらいウソをつかせろよ」 松原敏夫


 ボクは思いを馳せる。果たして彼らの人生は無駄だったのだろうか。輝くスターの影には、無数の屍が転がっているものだ。本書はまさに、その屍の記録だ。
 だが時代の表舞台に出てこなかったからといって、素晴らしい作品を書けなかったというわけではない。生涯をかけた研鑽の結果、今に残るものも、きっとあったはずなのだ。

 レビューのシメに、本書で扱われている詩人を紹介したいと思う。滅多に地元から出ることもなく、ただ淡々と詩作を続け、だが評価を得るまえに若くして病死した森清秋。彼が病床で作った「潮」という詩を読んだ瞬間、ボクはとてつもない感動を覚えた。
 そこには確かに、生涯をかけて研鑽してきた者だけが持ちうる「玉」のような言葉があった。以下に引用させてもらったので、ぜひ皆も読んでみてほしい。
あばらぼねが
すつかりたかくなつてきた
だれに
なにもうつたえることはない
潮がひいてゆくやうに
ワシからいつさいがうしなはれてゆくとき
たつたひとつ
玉のやうなものがのこればよい

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2013年04月04日

読了『決断力』羽生善治


 勝負において精神論なんんて、だいたいが役に立たないもの。だが本書の内容も確かに精神論だというのに、独特の説得力がある。
 それは恐らく、多くの勝負を潜り抜けながら磨いた、技だからなのだろう。思想も磨けば技となり、武器となるかあ。
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