2014年04月11日

読了『マージナルオペレーション1〜5』芝村裕吏

 余りに淡々とした一人称文体ゆえに、主人公のスゴさを外から眺められないまま物語は薦められる。よくぞ、この文体でやろうと思ったものだ。

 ボクも『ガンパレードマーチ』のファンだったのだけど。荒唐無稽な英雄譚だというのに、周辺の細部によりリアリティが支えられている。となると、そりゃあ英雄譚をみんな読みたいわけですよ。面白いわけですよ。

 いろいろと独特すぎて創作の参考にはならないけれど。エンタテイメントとして夢中になって読ませてもらいました。

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2012年11月29日

読了『戦え! 全日本アニメロボ大全集 90年代篇』

 コンビニにあったから。何の因果か『70〜80年代篇』を読んでしまったしなあ、という理由で読んでみることに。

 もしもロボットものを芸術史として見たならば……70年代がクラシシズム[古典期]。80年代はマニエリスム。そして90年代はバロックからロココになるのかもなあ。
 絶対に作品としては90年代の方が面白いはずなんですよ。でも、こうしてカタログ化されて発想のみを列挙されると、70〜80年代に見られたようなダイナミズムに欠ける気がする。

 そりゃあね「良いも悪いもリモコン次第」、「パイロットが搭乗」、「合体」というロボットものにおける三大発想を超えることなんて難しいのは分かっていますよ。
 けど、いつの日か「四つめの大発明」が現れるのか。さもなくば、違った方向へと進化を遂げるのか。
 どのみち「次の新たな発想」により更新が成されない限り、ジャンルというのものは衰退するものだ。ロボットものに関しては、いち受け手に過ぎないボクは、その日を待つことにしよう。

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2012年11月24日

読了『戦え! 全日本アニメロボ大全集』

 先日、東京の文学フリマに参加した帰り。買った本を全て宅急便で自宅へ送ってしまったため、手持ちぶさたになってしまった。なので空港の売店で暇潰しに購入。

 飛行機の中でサクッと読みながら考えてしまう。
 やはり人間……ゼロの状態から、全く新しいアイデアなんて浮かばないもんだよなあ。

 コンビニで売っているペーパーバックなりの内容ではあったが、門外漢としては良い復習にはなった。

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2009年09月29日

『仮面ライダーW』が面白い

 『W』放送前の予告を(まだ『ディケイド』放送中に)見た初印象だと、「半分だー!」とか「ハカイダーだ!」という感想を、実はあんまり持っていませんでした。
 ボクが注目したのは、むしろ、シンプルだけど力強いフォルムに、たなびくマフラー。気が付くと、初代仮面ライダーを思い出していました。

 もう仮面ライダーも長年続いてきました。すると我々の中には「仮面ライダーとはこんな感じである」という。仮面ライダーに対する、いわば無意識的な元型[オリジン]像みたいなものが出来上がっているとしましょう。
 すると、その仮面ライダーの元型像に対して、『W』は忠実なのではないか。ボクは『W』放送前に、そう予想したのです。

 そして放送開始。

 主人公がまんま松田優作の『探偵物語』なのだから、きっとラストは『太陽にほえろ』で「なんじゃこりゃ」だと思ったら。オープニングから意表を突かれました。
 しかし見ていて、成る程な、と納得します。
 仮面ライダーには、いくつかの定型的な意匠があります。中でも《おやっさん》の存在は《神託[オラクル」]を与える老賢者》として、悩める主人公を導く重要な役割。その《おやっさん》がオープニングからいなくなっている。つまり『W』は《おやっさん》が不在の仮面ライダーというわけだ。

 ならばライダーは誰が導くのか。そのために相棒がいるわけですね。互いが互いを支え合うために。
 そしてこの相棒フィリップは、謎の組織のために、過去の記憶を失っている。そこでつまり、フィリップが従来の仮面ライダーが持つ「改造人間としての悲しみ」を背負っている。そう考えれば、なかなかに凝ってはいるものの、辻褄が合っています。
 やはり『W』が従来の作品へ忠実な仮面ライダーだと分かりますね。

 以上のような考察より。
 『ディケイド』が過去の仮面ライダーを「おさらい」するための存在であるのなら。だったら『W』は、仮面ライダーそのものを「新しくやり直す」ための存在である……
 ……って確かに『W』の予告で、制作者サイドがそういったことを宣伝していた気がします。成る程、これは確かに「次の新たな10年に向けて」の仮面ライダーだ。

 そして、特にボクが感動したのは第四話目だ。
 ラジオの都市伝説コーナーで語られる、伝説のカジノ。そのカジノにハマってしまった娘を助けて欲しいと依頼がやって来る。そんでまー、色々あって娘は助けるのだけど。
 ラストシーンで、またラジオの都市伝説コーナーが流れ出す。今度の内容は、バイクに乗って怪物を倒す超人、その名も仮面ライダーについて、だというのだ。
 ここでボクは震えた。

 今までもメタな冗談として、「仮面ライダー」の呼称問題はあった。
 どういうことか説明すると。何でお前らは、いつの間に「仮面ライダー」って呼ばれているの? って疑問だ。いや確かに「そういうものだから」とすれば、仕方ないだろう。でもやっぱり、考えれば考えるほど、おかしな問題ではあった。
 だが、都市伝説として謎の超人「仮面ライダー」という名が語られる。それはつまり、仮面ライダー誕生の瞬間といって良いだろう。だからボクは感動したのだ。制作者はこりゃ本気で仮面ライダーを、まさしく「もう一度新しくやり直す」気なのだと知って。
 ならば次は、「正義のヒーロー・仮面ライダー」としての物語が綴られることになるのだろう。ああ、楽しみだ。
 旧作リスペクトだというのならば、もういっそのこと、少年ライダー隊とか出しちゃって下さい。

 制作者の気概が感じられる作品、なんてものも珍しい。是非とも、このまま突っ走ってほしいものだ。
 冬の映画も楽しみにしてます。

 ……きっと今頃、鳴滝さんは「この世界にもライダーが生まれてしまった!」とお怒りなんだろうなあ。
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2006年07月11日

雑感 『NHKスペシャル 危機と闘う(2) 軍事転用の戦慄・ロボット』

NHKスペシャル◇日々進化するテクノロジーがはらむ危機「テクノクライシス」の現状を検証する2回目。人類にとって"未来社会の夢"だったロボット技術が軍事転用されていく現実に、日本はどう対応していけばよいのかを考える。世界で軍事ロボットの開発が加速する中、アメリカはアフガニスタンやイラクでの戦争経験を基にロボット兵器を大幅に導入する未来戦闘システムの構築に着手した。ロボット分野で世界の先端を走っているのが日本の技術。日本には、海外の軍関係者から技術提供の要請も来ているという。軍事ロボットの基盤はセンサーやGPS、パソコンなどの民生技術であるために技術拡散の防止が難しく、テロリストに利用される危険も指摘されている。

 見ていてサイコーに気分が悪くなってきた……。
 ちょっと前のこと。市立の図書館に太平洋戦争に関する資料ビデオが置いてあって。ボクはそれを全て見ました。だから、知っているのです。戦争においてコストパフォーマンスの考えがどれだけ大事なのか。

 だけど戦争におけるコストパフォーマンスって結局は、兵士の命と、銃弾の値段を同列に考えるってことなんですよね。どうすれば効率良く敵を殺せるか。どうすれば自軍の兵士が死んでも、無駄にならないか。
 全てをカネで計算してしまう。

 番組内で紹介されていた、アメリカ軍の無人兵器なんてサイコーでしたよ。名前が「プレデター」。
 大塚英志が、アメリカの戦争は既に、ハリウッド映画のように行われている、と指摘しているけど。もうここまで来ると、そのまんまですよ。ふざけているとしか思えない。

 新たなる無人兵器が開発されるたびに、アメリカ軍の将校が見せる、あの笑顔。あれは結局、新しいオモチャを買って貰ったコドモと同じなんでしょうね。
 使うのが、人を殺すのが、楽しくて楽しくて仕方がない。あいつらにとって戦争は、サイコーのお遊びなんでしょうよ。

 しかもここへ、自分の手を汚すことはない無人兵器の実用化。モニター越しに「敵」を発見したら、ボタンひとつで殺すことができる。待ち望んでいたサイコーのオモチャが発売決定ですよ。
 番組内でも軍の将校が言ってましたよ。正確には憶えてないけど、確かこんな台詞でした。
「テレビ番組を見るのと同じ感覚で敵を殺せる」ってね。

 そこに、自分の手で傷つき悲しむ人々がいる、なんて想像力の余地はない。まさにガキ。
 なんでこんな、他人の痛みも理解できないようなガキが、人殺しの兵器を持ってるんだよ。恐くてたまらんわ。
 こいつら、もしも自分や自分の親しい人々が同じような目にあったら、どんなに悲しいか。考えたこともないんだろうな。

 それできっと家に帰って、我が子に自慢するのでしょうね。
「パパは今日、沢山の敵を殺してきたぞ! 大人の兵士も、女性も、老人も、お前と同い年くらいのコドモも、いっぱいだ!」って。

 無人兵器が未来を作るって? 嘘つけ。人殺しで出来ることなんて、誰かの未来を閉ざすことだけだ。他人の犠牲で血塗られた未来なんて誇りにしてんじゃねえよ。

 なあ……そんなオトナが、加えては、そんなオトナたちで作られたクニが、次の世代を担う子供たちに一体なにを教えるんだ? 人殺しの方法か? 最低でも、倫理とか道徳とか優しさなんて、口に出来る資格はないよな。

 そりゃ仕方なく殺したかもしれないさ。国を守るためだったかもしれないよ。そんなこともあるさ。ボクだって知ってる。
 でも、人を殺したのなら、後悔してろよ。そんなふうに嬉々としてるんじゃねえよ。開き直ってるんじゃねえよ。

 あー、気分が悪い。
 そうか。あいつら、なまじボクたちと同じニンゲンの姿をしているから、生理的嫌悪感を抱いてしまうのか。確かにあいつら、外見はニンゲンの形をしているかもしれないけど、中身は他の何かだわ。

 最低でもボクにはアレを、自分たちと同じヒトとは認められねえ。
posted by はまさん at 01:45| Comment(0) | TrackBack(1) | 感想的(テレビ)